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垂氷がんばる。その1。

2010年02月25日

本日は21時過ぎに退社となりましたが、帰宅直後にとても嬉しい出来事がありまして。
それが1時間近くも続いてしまいまして。
テンション上がってきた!(((゚д゚)))

そんな勢いのまま、設定補完用SS『垂氷がんばる。』その1をお送り致します。
が、しかし。肝心の交戦は次回からとなります…期待されていた方、申し訳ありませんorz
設定補完としては必要なシーンでして!
その2も近日中に更新致しますので、今しばらくお待ち下さいっ。


今現在だって、物凄い葛藤に苛まれている。
片や、最愛の嫁。自然体なままストレッチを繰り返すストラーフ、アイゼン。
片や、最愛の娘。緊張の面持ちで武装をチェックするスノーフレーク、垂氷。
2人の間を野次馬根性丸出しに行ったり来たりしているロシュ。そのロシュの首元に手刀を放つ初雪。
…申し訳ない。この瞬間に限っては、最後の行にツッコミを入れる余裕もない。
ずりずりとロシュを引きずって外野…オレの傍まで来た初雪を、じっと目で追ってみたりする。
「不服そうですね、主」
自称お姫様をぞんざいに放り出し、正座する初雪。
「早計だと思ってるだけだよ」
「己をも欺こうという意気込みのない嘘はお止め下さいませんか。鼻につきます」
遠慮も気遣いもない、研ぎきった刃の如き鋭い“事実”での即答。…物凄く情けない顔になっているのを自覚する。
それを知ってか知らずか。ふ、と短い嘆息が聞こえた。
「心中はお察ししますが。秤にかけられない、否、かけたくない二人が、今まさに本気で以て秤に立とうというのですから」
狙いを全く外すことなく射抜いていく初雪の言葉。
つまりは、そういう事だ。実戦訓練は本気と本気のぶつかり合いで、手心は一切ない。どう転んでもボロボロになる。どちらかが、或いはどちらとも。いや、どうせならどちらとものほうがまだいいのだ。怖いのはワンサイドゲームになって、そのまま――
「私が何の算段もなくこのような提案をするとお思いで」
「…読心術でも使えるのか、お前は」
呆れ顔で小さな頭頂部に漏らすと、同じような呆れ顔を浮かべながら初雪が見上げてきた。
「仮にそんなものが使えたとしても、使う必要すらありません。然もあれ、その心配は垂氷にとって至極失礼に当たりますよ。瑣末事を懸念する暇がおありなら、緊張を解す気の利いた台詞の一つも掛けてやっては如何ですか」
…オレ、初雪にオーナーとしてちゃんと登録されてるのか、たまに不安になります。
でも悔しいかな、云われたことはど真ん中な正論なわけで。未だ躊躇する気持ちをどうにか隅に押し退け、理性という名のダムに突貫工事を施した。
「垂氷」
オレの呼びかけに強張った身体を僅かに震わせ、頑張り屋の白魔が顔を上げる。小首を傾げるその仕草が表すのは“疑問”。
「問題です。『一片氷心』の意味を答えなさい」
呼応の代わりにぱちぱちとまばたきを数度。ガチンコファイトの直前にそんなことを問われれば、オレも似たような反応をする。多分。
「…ひとかけらの氷の如き澄んだ心、雑念に惑わされない様、です」
きっと真意を計り兼ねているだろうに、律儀にも答えてくれるこの子はけなげで賢い。
「正解。それがその槍の銘だよ」
唐突すぎる発表に垂氷が驚いたのが見て取れた。目が白黒している。…今うまい形容した。
やがてゆっくりとその手に握る槍へ視線を移すと、まるで慈しむような微笑みを一瞬浮かべ、小さく頷く。
「はいっ」
…思った以上の効果に自分がびっくり。
「おーいお兄、ボクにもなんかないの?」
依然ストレッチを続けているアイゼンから催促の声。現在はライターを両手に持って腕を伸ばしつつ身体を横に曲げる運動。
「わかってるって。愛してル゛ッ」
妙な濁音が混ざったのは眉間にライターが剛速球ばりに投げつけられたからです。憶測ですが。ちょっと痛覚が激しく自己主張しているので確認できません。
「おおお……」
滲む視界で豪腕投手を見やると、満面の笑みでサムズアップしていた。
「違うだろ、おかしいだろそのジェスチャーは」
「お兄がワンパターンなんだよ。TPOをわきまえろ」
「そこがチャームポイントなもんで」
「ウィークポイントをデザインナイフで貫いてほしいって?」
「云ってねー!」
思ったよりアイゼンは気負ってないらしい。いつもの漫才も好調だ。掛け合いをはらはらと見守っていた垂氷も、すっかりいつもの調子を取り戻してくすくす笑いをこぼしている。
横目で得意げに自分の功績を誇示する嫁に苦笑いを返す。はいはい、オレも覚悟を決めるよ。
「…んじゃ、そろそろルールの説明に入ろうか!」
コホン、と分かりやすい咳払いを挟む。

「どちらかが意識不明、戦意喪失、その他継戦能力に問題ありと認められた状態になった場合、残った側が勝者となる。反則に当たる行為は特にないが、特別ルールとしてアイゼンは発熱機関使用禁止。代わりにアイゼンの右手が垂氷の四肢以外の場所に3秒以上触れていたら、その時点でアイゼンの勝利になるものとする。以上。何か質問は?」
オレの問いかけにアイゼンが挙手する。
「その特別ルールなら不満はないけど、そろそろ設定だけじゃなくてちゃんと形で表現しないとみんなに忘れられると思いまーす、このゴッ○フィンガー」
「わかってる…わかってるからメタな発言はやめるように」
思わぬ角度からの指摘に泣きそうです。
その横で、垂氷がなぜかおろおろしている。明らかな狼狽。
「ん、どした垂氷? なんか質問?」
垂氷はオレとアイゼンとを交互に見つつ、自分のまとった装甲を指差した。その仕草が表すのはなんだろう。ええと……
「…アイゼンが武装してないのが気にかかる?」
こくこく。頷く垂氷。当たって良かった。
「アイゼンの武装は主に相手に肉薄するために使う武器と装甲だから。今回みたいにあらかじめ白兵距離で始める場合、あんまり必要じゃないんだ。実戦でも相手に近づいたらこんな状態になってる。ハンデとかじゃないよ、心配ご無用」
「そもそも取っ組み合い以外はそんなに得意じゃないから、この訓練には重いだけだしね~。ごめんごめん、説明が足りなかった」
オレの解説をアイゼンが補足する。垂氷も納得したのだろう。ぺこりと一礼した。
「大丈夫かな。…いこうか。両者構えて」
その一言に、アイゼンはゆっくりと振り向き、垂氷は左足を前に出し腰を落として両腕幅いっぱいに柄を握る。
「垂氷、本気だからね。忘れずに」
真っ直ぐに目を見ながら云うアイゼンに、垂氷もしっかりと頷きを返したのを見届けた後。
「…始め!」
魂を込めて開始を宣言した。


コメント

  1. nikaidou | URL | JalddpaA

    こっそりと期待。

    これは期待せざるを得ない。

    そういえば、ガンダムローズ見つけましたがまだ御入用でしょうか?確保しておきますよい。

    今度設定拾う。勝手に(何

  2. 吹雪 香 | URL | -

    Re: 垂氷がんばる。その1。

    相変わらず烏丸さんの文章は言葉回しが巧いなと感動しました!

    烏丸家のマスコットかと思われた垂氷ちゃんですが、まさか戦闘に至るまでになるとは…!
    戦闘シーンに入ったら、またイロイロ我慢できなくなるかもしれません…
    私の右手が!(邪気眼か…私の右手)

  3. 烏丸 賽 | URL | A1dPOS.E

    Re: 垂氷がんばる。その1。

    nikaidouさん>
    おおぉ…nikaidouさんにまで期待されているなんて…が、がんばりますッ。
    拾って頂けるだなんてどうしましょう! 恐縮です! でもまずは東雲さんの設定に沿えるかどうか(汗
    ローズの件、覚えてもらえてただけでも嬉しいです(感涙

    吹雪さん>
    う、巧いですかね…? 自分では分かりませんのでにんともかんとも(´Д`)ゞ
    垂氷はとかく伸び代が多いので育ち盛りなのです。成長株なのです。
    抑えて右手! 吹雪さんならできるわ! Σ(´Д`;)

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